<香り>はなぜ脳に効くのか

香りがなぜ脳(記憶)に影響を与えるのかを知りたいなら読んでおくべき1冊。
症例(人数)は少ないですが、認知症患者にアロマ精油を使い、そして記憶の変化がどのようなものだったのかもデータで示されています。

また、ラットを使っての実験は様々行われており、香りの違いによって脳に与える影響も違うというのが分かります。
この本を読めば、アロマテラピーには様々な作用があり、それが科学的データとして解明されつつあるということが分かります。

そして、終末医療や統合医療としてのアロマテラピーの広がりを切望している著者の気持ちが伝わってくる1冊です。

脳は痛みを司っている器官でもあるので、香りが与える脳への効果によって、痛みを緩和する試みも紹介されています(海外ではそのような使われ方をしている)。

特に末期ガンの痛みは壮絶なものだといいます(モルヒネを使っても50%の人にしか痛みの緩和作用はない)。
ですので、アロマ精油を使ったマッサージや芳香療法を実施することで、心のケアや痛みの緩和を目的とした終末医療ができるはずだと言っています。

現在は、そのような生活の質(QOL)の向上を目的としたソシオエステという終末ケアが広がりをみせつつありますので、在宅で介護をなさっている方にもアロマセラピーを科学的に知るにはおすすめの1冊です。

<香り>はなぜ脳に効くのか・目次

「香り」はなぜ脳に効くのか、アロマセラピーと先端医療の購入(おすすめブランド)