肌荒れで悩む女性

さまざまな効果効能が期待できるアロマテラピーですが使用には注意が必要です。
なぜかというと、最近ではアロマテラピーによる肌トラブル(かぶれや炎症など)が増えてきているんです。

そのトラブルの多くが使用上注意を守らないで起きたものが多いのですが、人によってはアレルギーなどで精油自体がお肌に合わない場合があります。

ここでは、使いたい精油が自分の肌に合っているかを確認するためのパッチテストの方法アロマテラピーをおこなうときの注意点をまとめました。

パッチテストのやり方

パッチテストとはお肌にその精油が合うかどうか、かぶれがないかどうかを少量のアロマ精油を肌につけて事前にチェックするためのものです。

パッチテスト

準備するもの:

  • 精油・・・1滴(0.05ml)
  • キャリアオイル・・・5ml〜10ml
  • コットン

キャリアオイル(植物油)に精油を一滴加えてよく混ぜ、腕の内側に塗ります。
または、キャリアオイルで薄めた精油をコットンなどに染み込ませて、腕の内側の皮膚が薄い部分に貼り付けます。

上記の材料の場合、パッチテストをするときの精油の濃度は1%〜0.5%です。
初めて使う精油は少ない濃度からはじめ、徐々に普段使う濃度にあげて試してみてください

そのまま24〜48時間放置して、肌が赤くなったり、かゆみが出たり、発疹が出たりしないかを確認してください。

また、肌が弱い方は、薄めるためのキャリアオイル単体でもパッチテストを行いましょう。

パッチテストで肌に異常があった場合には、すぐにテストを中止してたくさんの水で洗い流してください

症状がひどい場合には、病院で適切な治療を受けることをおすすめします。

アロマテラピーをおこなうときの注意点まとめ

アロマオイルはどこでも手軽に手に入るようになりましたが注意点がいくつかあります。
アロマテラピーを安全に楽しむための最低限の知識をまとめてみましたので参考になさってください。

アロマオイル(精油)は必ず薄めて使うようにしましょう

精油を飲んだり、原液を直接肌に使うのはやめましょう。
大人の場合は精油の成分が植物の中にあったときの濃度約2〜3%くらいに薄めて使います。
また、精油の1日の最大の使用量は、大人の場合10滴(0.5ml)までです。

年齢・濃度(%) 3歳〜6歳
(0.5%)
7歳〜12歳(1%)
65歳〜(1%)
13歳〜
(2%)
精油 1滴(0.05ml) 1滴(0.05ml) 2滴(0.1ml)
キャリアオイル 10ml 5ml 5ml

アロマテラピーに使う精油(アロマオイルやマッサージオイル)は成分が強いので、原液を薄めずに使用してしまうと、肌が荒れたり、炎症を起こしてしまう場合があります。

また、乳児への使用はおすすめしません。
子供(7歳〜12歳)や65歳以上の方には成人の半分の濃度(1%)にしましょう。
幼児(3歳〜6歳)にはラベンダーなどの刺激の低い精油を使い、濃度は1%未満にしましょう。

香りに酔ったら、換気をして水分を摂りましょう。

光毒性(日光感作性)について

柑橘系の果皮から抽出された精油には光に反応する成分(ラクトン)が含まれているので注意が必要です。

ラクトンを含む精油を肌にぬってそのまま日光にあたると、肌が炎症をおこして時にはシミの原因にもなってしまうからです。

ラクトンを含む柑橘系の精油を使う場合は、使用後半日程度は日光に当たらないようにしましょう。

保管上の注意点

精油は子供の手の届かない冷暗所に保管して開封後1年(柑橘系の精油は6か月)以内に使いましょう。
ただしこの期間内でも匂いに異変を感じた場合は直ちに使用を中止してください。
精油成分が劣化したり化学成分の変化が起きている可能性があります。
  
容器や道具は消毒しましょう。煮沸消毒やアルコール消毒を行います。

妊娠中のアロマ精油の使用方法・注意点

アロマオイル(精油)の中には分娩を促したり通経作用があるものもあるので、妊娠中のアロマテラピーは気をつけて行う必要があります。

基本的に妊娠初期はアロマテラピーは避けたほうがよいですが、実は、妊娠初期以外ならアロマテラピーに使える精油も多くあります。

それは、ローズウッド、ティートリー、ネロリ、ベルガモットやグレープフルーツなどです。
アロマでリラックスした時間を持つことはストレス解消にもなり、妊娠中の憂鬱な気分を緩和してくれることもあります。

ただし、少しでも不快感を覚えたらすぐに使用を中止するようにしてください。

高血圧などの疾患がある場合のアロマオイルの使用方法について

アロマオイル(精油)にはさまざまな効果効能があります。
しかし、アロマオイルの中には高血圧などの疾患がある方が使うと、逆に症状を悪化させてしまうものがあるので注意が必要です。

例えば、アロマオイルの中には血管を広げ血流を良くするものや、交感神経(自律神経のひとつで、興奮したときや元気が出るときに作用する神経)を刺激するものがあります。
このような効能を持つものは、高血圧を患っている人には向かないと言えます。

低血圧の方も同様で、精神を落ち着ける効能があるものや、血管の収縮を抑える働きのあるものは使用を避けた方がいいでしょう。

高血圧の方が使用に注意して欲しいオイルはローズマリー、タイム、ユーカリなどです。
低血圧の方が使用に注意して欲しいオイルはマンダリン、レモン、プチグレンなどです。

持病がある方がアロマテラピーを行う際は、主治医に相談するようにしましょう。

犬や猫などのペットを飼っている場合

犬や猫などのペットを飼っている場合は近くでアロマオイルを使用しないでください。